【耐久性・吸放湿性・施工性を比較】和漆喰とヨーロッパ漆喰の違い

屋外も屋内も、漆喰の壁は人気ですよね。新築やリフォームで漆喰を検討している人も多いことでしょう。でも、実際に情報収集を始めると、漆喰にもさまざまな種類があることに気づくはずです。

漆喰は大きく「和漆喰」と「ヨーロッパ漆喰(西洋漆喰)」に分けられるだけでなく、さらに、その中でも種類があるのです。

最適な漆喰を選んでいただけるよう、この記事ではそれぞれの漆喰の特徴と違いについて解説します。

和漆喰とヨーロッパ―漆喰(西洋漆喰)の比較

まずは、和漆喰と西洋漆喰を比較してその特徴を解説します。

原材料

和漆喰は、消石灰・麻すさ・海藻のりと水を混ぜて作られます。ひび割れや塗りにくさという欠点もありますが、耐火性、耐水性に優れており、耐久性の高い塗り壁材と言えるでしょう。

一方で、西洋漆喰は、消石灰に砂、セルロースファイバーを混ぜて作られます。そのため強度があり、分厚く塗ることができます。

耐久性能

耐久性能の面では、ヨーロッパ漆喰のほうが上です。

その理由は原料の違いで、和漆喰が海藻や布・紙であるのに対し、西洋漆喰は石だからです。漆喰が使われている西洋の住宅は一般的に100年以上住むことができます。

吸放湿性能

こちらも、ヨーロッパ漆喰のほうが上です。製品にもよりますが、吸湿量も放湿量も和漆喰に比べて1.2~1.5倍ほどあります。

施工のしやすさ

和漆喰は粘り気が少ないため施工が難しいです。

その一方で、西洋漆喰は粘り気が強いためムラなく塗ることができます。そのため、施工のしやすさを比較すると西洋漆喰の方が優れていることが分かります。

仕上がりの風合い

和漆喰は滑らかでムラがなく凛とした印象の仕上がりになります。その一方で、西洋漆喰は粗く手触り感のある自然な風合いの仕上がりとなります。

値段

DIYをする際に気になることは値段です。メーカーによって価格は異なりますが、2つの漆喰を比較すると和漆喰の方が安く販売されています。

和漆喰の種類

和漆喰は4000年前の縄文時代後期の遺跡から発掘されたものが最古で、有名な神社仏閣にも使用されています。以下のようなさまざまな種類があります。

本漆喰

神社仏閣など伝統的な建物に使用されていた漆喰です。海藻を炊いて糊をつくり、すさと塩焼きの小石灰を混ぜてつくります。姫路城の外壁が塗り直された後に「白すぎ城」とあだ名が付いたように、本漆喰には輝くような白さがあります。

土佐漆喰

名前の通りで高知県の土佐でつくられている漆喰です。海藻を使用しないで、代わりに発酵したワラを使用してつくります。

雨に対して強い性質を持っていて、外壁材として良く利用される漆喰です。土佐漆喰は、他のものと比較すると黄味がかかっています。

琉球漆喰

名前の通りで、沖縄でつくられている漆喰です。生石灰・稲ワラ・水を混ぜてつくられています。リグリンやペントザンの成分が含まれる稲ワラには、強い糊の作用があるため、赤瓦屋根を止める際などに使用されます。

ヨーロッパ―漆喰(西洋漆喰)の種類

漆喰といえば日本家屋と思っている人もいるかもしれませんが、西洋でも教会やお城に漆喰が使用されてきました。

実は歴史も西洋のほうが古く、メソポタミア文明の遺跡から発掘されたものが最古の漆喰だといわれています。

ちなみに弊社のエスタコウォールもヨーロッパ漆喰ですが、日本の気候風土に合わせてヨーロッパのメーカーと共同研究した自信作です!

スペイン漆喰

石灰を焼いた消石灰に大理石、セルロースファイバーを混ぜてつくる漆喰です。

自然素材100%のスペイン漆喰はシックハウス症候群の原因となる化学物質を含まないため、安全性の高さにも定評があります。

フランス漆喰

石灰に砂や石を混ぜてつくる漆喰で、多くの骨材(大理石と石灰)入っています。

より粘りがあることが大きな特徴で、雨水にも強く、プロヴァンス地方の住宅では内装にも外壁にもフランス漆喰が使用されています。

既調合漆喰

メーカーで製造された漆喰です。メーカーにより成分や配合比率は違い、珪藻土やホタテの貝灰など多孔質材を加えて、調湿機能を強化した漆喰も販売されています。

まとめ

和漆喰とヨーロッパ漆喰、同じ漆喰なのに完全に別物であることに驚かれたかもしれませんね。今回は両者の違いとその種類について解説しましたが、製品ごとの特徴の差も大きいのが漆喰です。

漆喰を選ぶ際はどんな性能に期待するかを踏まえ、製品をしっかり比較検討してください。漆喰でどんな素敵な家になるか、楽しみですね!