ローラーで手軽に塗れる漆喰塗料とは?その塗り方も解説

漆喰は消臭効果や耐火性能が高く、独特の風合いもあるため、人気の内装材です。
でもDIYで漆喰を塗るのは難しいものです。

・自分でやってみたけど、きれいに仕上がらなかった

・挑戦してみたいけど、うまく塗れる自信がない

という経験やお悩みがある人も多いことでしょう。

そんな方におすすめなのが、漆喰塗料です。

漆喰塗料は、漆喰と同様の性質を持ちながらも、ローラーで簡単に仕上げられる内装建材。
DIYに慣れていない方でも簡単に施工できるのが特長です。

この記事では漆喰塗料のメリットと塗り方についてわかりやすく解説します。

漆喰塗料のメリット

漆喰塗料とは、漆喰をペンキのように液状化させた内装建材です。
コテで本格的な左官工事をしなければならない漆喰と違い、ローラーで塗ることができます。

ここでは漆喰と比較しながら、そのメリットについて詳しく解説します。

漆喰と比べて簡単に施工できる

漆喰は粘度があってどろっとしているため、コテで塗りつけていく必要があります。
この作業に手間がかかりますし、きれいに塗るには技術も必要なため、素人がDIYで仕上げるのは至難の業なのです。

これに対して漆喰塗料は簡単に施工できます。
なぜなら、漆喰塗料は液体の状態に近く、ローラーで塗れるからです。

作業時間も大幅に抑えられるため、DIYに慣れていない初心者の方でもチャンレンジしやすいのです。

漆喰と比べてコストが低い

漆喰も漆喰塗料も、1缶あたりの価格はそう変わりません。
しかし、漆喰よりも薄く塗れる漆喰塗料は施工面積が広いので低コストということになります。

漆喰と大きく変わらない効果が期待できる

簡単に塗れて、しかも厚みがなくて安いと聞くと、

漆喰塗料は漆喰のような効果が期待できないのでは?

と、不安に思うかもしれません。

しかし、漆喰塗料の中には原料の90%以上が漆喰と同じという商品もあります。
そのような塗料であれば、漆喰と大きく変わらない性能が期待できます。

漆喰塗料のデメリットと注意点

初心者DIYにオススメの漆喰塗料ですが、デメリットもあります。
また、選ぶにあたっては気を付けないといけない点もありますので注意してください。

消臭性や持続性では漆喰に劣る

漆喰塗料は、あくまでも塗料。

手間をかけて厚みを出す漆喰と比べると、やはり消臭性などは劣ります。
また、永続的な効果は期待できないので定期的なメンテナンスが必要です。

効果の劣る漆喰”風”塗料もある

漆喰のような見た目にすることだけが目的の塗料には、主原料が漆喰ではない格安商品もあります。
理解して買うならそのような漆喰”風”塗料でもよいのですが、漆喰としての効果も望むならきちんとチェックし、配合率が高い漆喰塗料を選んでください。

漆喰塗料の塗り方

漆喰塗料についてしっかり理解していただいたところで、いよいよ塗り方です。
下地処理と塗装の作業を説明していきます。

下地処理

漆喰塗料を塗る前に、下地処理をする必要があります。
下地とは漆喰塗料を塗る部分のことで、塗れる状態に整える作業が下地処理です。

1.下地を整える

塗装する面が汚れていると、接着が悪くなったり、汚れが塗膜に出てきてしまったりすることがあります。
剥がれかかっているクロスなどは取り除いてから汚れを取り、しっかり乾かします。

2.塗装の準備をする

扉や窓などの塗装しない部分が汚れないよう、マスキングテープやマスカーで養生します。
なお、漆喰塗料の下地に適さない素材がありますので、そちらも注意してください。

<下地に適している素材>

<下地に適さない素材>

塗装

下地処理が完了したら、塗装開始です。

1.下地がきちんと乾いているか確認する

必ず、しっかり乾いていることを確認してください。
早く塗りたい気持ちはわかりますが、ここで焦らないことが大切です。

2.容器を開け、よくかき混ぜる

撹拌器があればベストですが、なければ手袋をした手でよくかき混ぜましょう。
手袋はゴム手袋で大丈夫なことがほとんどですが、商品の注意書きをよく読んでください。

調理用のハンドミキサーではダメなの?

調理用のハンドミキサーで攪拌する方法もあります。ただし漆喰塗料には接着剤などの化学物質が含まれていることも。攪拌効率は良いですが、その後食用に使った場合の安全性は不安がありますので、食材に使う予定がないものなどがあれば使ってみるとよいでしょう。

3.刷毛で隅の部分を塗装する

まず、ローラーでは届かない隅を刷毛で塗装します。
ローラーの方がしっかりと塗布できるため、刷毛の使用は最小限にしてください。

4.残りの部分をローラーで塗装する

薄くなりすぎないよう力強く抑えすぎず、均一な軽い力で伸ばしていきます。
逆に塗料をつけすぎて厚塗りになるのも、ひび割れの原因になるので要注意です。

また、重ね塗りは必ず乾いてから行ってください。
失敗した場合も焦って触らず、乾くのを待って重ね塗りするほうが上手に仕上がります。

塗装時の注意点

漆喰塗料の塗装のときには注意点があります。
この注意点を守らないと、ひび割れしてしまったり、健康上のトラブルが起きたりすることがあるので気を付けてください。

注意点

  • 使用後道具は水でしっかり洗い流す
  • 施工時、肌荒れを起こしやすいため、漆喰塗料が皮膚に触れないようにする
  • 換気は十分に行う
  • 40度以上の高温や凍結する低温は避け、直射日光の当たらない場所で保管する
  • 目に入った時はすぐに水でよく洗い、診断を受ける
  • 保管するときには子どもの目の届かない場所に保管する
  • 誤飲しないようにする

これらのことを守り安全に作業するようにしましょう。

漆喰塗料は初心者のDIYにおすすめ

今回は漆喰塗料とは何か、メリットと注意するべき点について詳しく解説しました
この記事で、漆喰塗料の特徴や実際に施工する手順について、イメージがつかめたのではないでしょうか。
漆喰塗料は初心者向けのDIYですので、ぜひ挑戦してみてください。