ホームセンターで塗料を購入する際に、F☆☆☆☆(エフ・フォースター)のマークを見かけて気になっている方もいるのではないでしょうか?
実はF☆☆☆☆は、健康と深い関係があるマーク。シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドの発散量に大きく関係しているのです。
家族の健康を願い、自宅には少しでも体に良いものを使用したいと思うのは当たり前のことですよね。
この記事では、F☆☆☆☆を参考にした塗料の選び方とシックハウス症候群の予防について解説します。
F☆☆☆☆(エフ・フォースター)とは
F☆☆☆☆は、シックハウス症候群と関連が深いとされる有害物質、ホルムアルデヒドの発散量を示しているマーク。
JIS工場で生産されるJIS製品に表示が義務付けられています。
2003年3月の日本工業規格改正を機に表示されるようになったので、まだご存知ない方も多いかもしれません。
Fはホルムアルデヒド(formaldehyde)の略で、発散量に応じて「F☆」「F☆☆」「F☆☆☆」「F☆☆☆☆」の4段階に分けられます。1平米あたり1時間にどのぐらい発散するかで決められており、発散量が最も少ない最上位規格が「F☆☆☆☆」です。
【等級について】
第1種 | F☆ | 使用禁止 |
第2種 | F☆☆ | 床面積の0.3まで使用可能 |
第3種 | F☆☆☆ | 床面積の2倍まで使用可能 |
第4種 | F☆☆☆☆ | 使用制限なし |
第1種の塗料は使用が禁止されています。第2種と第3種は使用料を守れば居室に使用することもできますが、できればF☆☆☆☆を使用しましょう。
補足:建築基準法の衛生上措置について
平成15年7月1日に改正建築基準法が施行されました。この改正によって、塗料にホルムアルデヒド発散量に応じた使用規制がかけられるようになったのです。
ホルムアルデヒトとシックハウス症候群について
「ホルムアルデヒドとかシックハウス症候群とかってときどき聞くけど、何?」という方のために、こちらについてもご説明しておきましょう。
ホルムアルデヒドとは
ホルムアルデヒドは、無色で強い刺激を持つ危険な化学物質です。皮膚や粘膜に対して強い刺激を持っていて、動物実験では発がん性が認められています。
ホルムアルデヒドを吸入するとめまい・吐き気・頭痛などが起き、シックハウス症候群に大きく影響すると考えられています。なお、ホルムアルデヒドが液体化すると防腐剤(ホルマリン)になります。
シックハウス症候群とは
シックハウス症候群(Sick House Syndrome)を日本語に訳すと”住宅に住むことでかかる健康への障害”という意味になります。症状としては、皮膚や目、喉などの刺激症状や全身倦怠感、めまいなどが挙げられます。
発散されるホルムアルデヒドの量は新築やリフォーム直後が最も多いため、新しい家に住み始めたことをきっかけに風邪や花粉症に似た症状に悩み始めたら、シックハウス症候群を疑ってみましょう。
家族の健康を守るため、対策は万全に!
F☆☆☆☆の塗料は安全ですが、家族の健康を考えるなら次の対策も行うとベストです。
換気をする
シックハウス症候群の予防や軽減には、換気が必要不可欠です。マンションや戸建には、アルミサッシ窓が使用されているため気密性が高く、化学物質が蓄積しやすい環境になっています。
仕事などで半日以上留守にした場合、室内の化学物質濃度が高くなってしまうことがあります。こまめに窓を開けるなど、意識的な換気をすることが大切です。
自然素材の建材を選ぶ
現代の暮らしの中では、知らない内に化学物質が蓄積されてしまいます。床にワックスをかける、殺虫剤を撒く、芳香剤や消臭剤を置くということも、生活には必要なことですが化学物質が蓄積される原因にもなります。
化学物質の影響度は人によって異なりますが、可能な限り自然素材の商品を選びましょう。
運動を行う
体内に蓄積した化学物質は、代謝を良くして汗を流すことで体外へ排出されます。そのため、軽く汗をかく運動を定期的に行うことや、低温サウナで汗を出すことも有効です。
こまめに掃除・洗濯をする
ホルムアルデヒドだけでなく、カビやダニもシックハウス症候群の原因になります。毎日掃除機をかける、バスルームや洗面所の水滴はきちんと拭き取る、シーツやタオルなどはこまめに洗濯するなど、日々の習慣が大切です。
【まとめ】F☆☆☆☆は安全性の高い塗料
F☆☆☆☆は、ホルムアルデヒドの発散量が少ない塗料。F☆☆やF☆☆☆も使用は許可されていますが、家族の健康を考えるのであればやはりF☆☆☆☆がおすすめです。
そして、有害物質を溜め込まない日々の心がけもとても大切なことです。待望の新生活やリフォームが、より安全で快適になることをお祈りしています!