長く使っているうちに、だんだん劣化してきてしまうフローリング。
思いきって交換しようと考えたとき、業者に依頼するかDIYかでまず悩むことでしょう。
フローリングのリフォームは、自分でDIYすることもできます。
でも、DIYで確実に安くなるという確証がなければ踏み切れませんよね。
この記事では、工具の代金も含め、フローリングのリフォームをDIYした場合の費用について解説します。
フローリングを張り替える方法
フローリングを張り替える方法は、張替えと重ね張りの2種類があります。
まずは、それぞれの特徴について理解しましょう。
張替え
フローリングの張替えとは、既存のフローリングを全てめくって新しいフローリングを張る作業のことです。
既存のフローリングを全てめくるため、下地の状態まで確認できます。
フローリングが劣化しているサインの一つである床鳴りは、フローリング本体だけではなく、下地の劣化が原因であることは少なくありません。
下地の状態が悪くなっている場合には、下地の張替えも必要になります。
張替えで下地の状態を確認してから作業することで、劣化だけでなくシロアリ被害の痕跡の有無も確認することができます。
重ね張りは非推奨
フローリングの重ね張りとは、現状のフローリングの上にそのまま新しいフローリングを張る方法のことです。
現状のフローリングをめくる必要がないため、工事費用を抑えられ、作業の時間もかかりません。
表面の傷や汚れが原因で、フローリングを替えたい場合に有効な方法です。
ただし、重ね張りは施工後のトラブルが起きやすい工事方法でもあります。
下地の状態が悪ければ、せっかく交換したにも関わらず床鳴りが発生することもあります。
また、床全体がフローリングの厚みの分だけ上に上がることも問題です。
開き戸の開く方向によっては扉が開けられなくなるもありますし、部屋全体に予想外の弊害が出ることがあります。
DIYの方法としては簡単な方法ですが、問題が起きないかどうかの判断が難しいため、あまりおすすめできません。
フローリングのリフォームをDIYするための費用
続いて、気になる費用のお話です。
フローリングの材料や広さによって費用はかなり変わりますが、参考になさってください。
必要な工具の費用
フローリングのDIYで必要な工具について、その種類と費用を見ていきましょう。
・丸ノコギリ:10,000〜30,000円(レンタルの場合1,000円〜)
・電動ドライバー(インパクト):10,000〜30,000円(レンタルの場合1,000円〜)
・ハンマー:1,000〜3,000円
・差し金:500〜2,000円
・スケール:1,000〜3,000円
・カッター:500〜1,000円
・ゴムハンマー:500〜1,000円
・バール:1,000〜2,000円
電動工具は購入すると非常に高価なため、普段他のDIYを行わない場合であれば、レンタルすることも選択肢です。
レンタルであれば、作業時間にもよりますが、費用を大幅に抑えられます。
またあると便利なもの、よりきれいに仕上げたい場合に使えるのは以下の道具です。
・ノコギリ:1,000円
・墨つぼ:1,000〜2,000円
・カンナ:1,000円
・ノミ:1,000円
張替えにかかる費用
次に張替えにかかる材料費について紹介します。
と言っても、部屋の広さや状態によって必要な材料や量が変わるため、ここでは一般的な広さの8畳間を想定して計算します。
・断熱材:1,000円×8=8,000円(必要に応じて)
・ベニヤ板:1,500円×8=12,000円(下地調整をする場合)
・フローリング:4,000〜20,000円×9=36,000〜180,000円
・かくし釘:1,000円
・フロア釘:1,000円
・ボンド:3,000〜8,000円
材料費はフローリングの価格によって大きく変わります。
無垢のフローリングは高くなる傾向にありますし、格安のフローリングもあります。
また材料自体は1畳単位で購入できることが多いですが、内容量はきちんと確認しましょう。
また、細かく切って使っていると端材が出やすいため、記載の面積よりも1割程度は余裕を見て購入するのがおすすめです。
つまり、合計の相場は?
工具とフローリング材量を別々に説明してきましたが、合計がよくわからなかったかもしれません。ここで再度、まとめます。
工事道具の費用としては、レンタルで済ませれば7,000円程度。
全部新品で購入すると7~8万円かかります。
電動工具を新規で購入するとかなり高くなりますが、丸ノコや電動ドライバーは多くのDIYで活用できるため、この機会に買っておいてもいいかもしれません。
材料費はフローリングの張替えのみであれば最安で4万円くらいから。
下地処理も施し、高級なフローリング材を使う場合は20万円以上になることもあります。
下地処理は解体してから確認する必要がありますが、それ以外の材料については自分の好みや予算と相談しながら決めるとよいでしょう。
DIYを途中で断念すると費用が膨らむので注意!
フローリング工事は面積がそれなりに大きく、作業も決して簡単とは言えません。
状況によってはDIYの初心者には太刀打ちできないこともあります。
万が一途中で断念すると、リフォーム業者に依頼するしかありません。
もしそうなってしまうと、それまでの作業は無駄になることが多く、場合によっては本来発生しなかった作業が発生してさらに出費がかさんでしまいます。
ここではフローリングのDIYを行う注意点について解説します。
シロアリ被害に注意!
フローリングのDIYをする注意点は下地処理が難しい場合があることです。
下地のベニヤが痛んでいて、それを取り替えるだけならば、フローリングDIYの延長線上の作業なのですが、シロアリの痕跡がある場合などにはそれが難しくなります。
シロアリの対処は業者に依頼するしかありません。
フローリングをはがしてシロアリ被害があるかもしれないと感じたら、すぐに業者に連絡しましょう。
フローリング材は大きめに切る
フローリングのDIYを行うときは、床の寸法に合わせて材料を切っていく必要があります。
このカットに失敗するとその材料を使えなくなり、材料が足りなくなってしまうかもしれません。
そうなると、一気にモチベーションが下がってしまうことも……。
スケールでしっかりと測り、気持ち大きめに切ることを意識しましょう。
床暖房の場合にはリスクが非常に高い
床暖房のフローリングをDIYで張り替えるのは、リスクが非常に高いためおすすめできません。
誤って床暖房を壊してしまう可能性があるからです。
床暖房の場合は、リフォーム業者に依頼してください。
フローリングの張替えは自分でもできる!
この記事ではフローリングの張替える費用について詳しくお伝えしました。
フローリングの張替えは注意する点もありますが、自分で作業すれば費用を大幅に抑えられます。
床暖房やシロアリといった事情がなければ、ぜひ挑戦してみてください。
今回ご紹介した工具類